未経験からエンジニアを目指したいけれど、独学で続けるべきか、それともプログラミングスクールに通うべきか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
私は大学中退後、フリーターを経てエンジニアとして転職を果たしましたが、その道のりは決して順風満帆ではありませんでした。独学で挫折を繰り返し、1年たってもスキルは身につかず、未経験OKの企業へ片っ端から応募しても書類選考すら通らない。そんな焦りと将来への不安に押しつぶされそうになったとき、私が最後の手段として選んだのがプログラミングスクールでした。
この記事では、なぜ私が独学をあきらめ、スクールに通う決断をしたのか、その過程や学び、そして就職までのリアルな体験談をお伝えします。同じような悩みを抱える方にとって、この体験が、ひとつの判断材料になり、一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
エンジニアになる決意
大学中退、コンビニアルバイトの日々
私は大学中退後、コンビニでアルバイトをしていました。将来への不安が常につきまとい、「学歴不問で、今後需要があり、手に職がつく仕事はないか?」と模索する中で、ITエンジニアという選択肢が浮かびました。
これしかない!と思った私は「エンジニアになって這い上がってやる」と決意しました。
ゲームを入り口に独学スタート
最初は独学でプログラミングに挑戦。しかし、過去に3度挫折していました。
どうしたら挫折せずに続けることができるだろうと考えました。
そこで「好きなゲームを作りながら勉強すればいけんじゃね?」と考え、UnityとC#で簡単なゲーム開発を始めました。これがうまくハマり、楽しく学習を継続でき、本のサンプルゲームを完成させるところまでいけました。
友達や家族にプレイしてもらい、自分の作ったゲームを楽しそうにプレイする光景を目にし、モノづくりの喜びを味わいました。
独学の限界と転機の訪れ
バイト先をゲームテスターに変更
よりエンジニアへの道を近づけようと、コンビニバイトからゲームテスターの仕事へ転身。「IT業界がどんなものか知りたい」「プログラマーと知り合えるかも」と期待したのですが、実際はプログラマーとの出会いはありませんでした。
そこで、同じようなゲーム好きのフリーター仲間と出会い、気軽な日々を過ごしていました。楽しさゆえに将来への危機感は薄れていきました。このとき、プログラミング学習も行き詰っていまいました。自分で考えて本に載ってない機能を実装しようとすると途端につまづき、ネットで拾ったコードをなんとか動かそうとしてはエラー続出するといった具合でした。危機感の低下とエラー続出でモチベーションの低下…次第に学習時間が減少していきました。
1年が経過、焦りと決断
バイト仲間が就職活動を始め、私も頭の片隅に追いやってた「エンジニアになる」という目標に再び意識を向けました。しかし、1年独学を続けても大したスキルは身についていなく、「このままでは何年たってもエンジニアになれない」と焦り出しました。そこで「現場の厳しい環境に飛び込むしかない」と考え、就職活動を開始しました。求人サイトをあさり、地元の未経験可のIT企業に片っ端から応募を繰り返すも、約20社が全滅。書類選考すら通らない惨敗でした。
最後のチャンスとプログラミングスクールへの縁
いよいよ地元で応募できる企業がなくなり、「この最後の1社に応募してダメなら上京しよう」と考えてました。
最後に応募した企業で面接まで進むことができましたが、結果は不合格。しかし、その場で「関連会社のプログラミングスクールで学べば、就職の道がある」と教えられました。そのスクールは卒業後、関連会社に就職すれば受講料が無料になるとのことだったので、スクールに入会しました。
プログラミングスクールに通う
スクールでの学び
私の通っていたプログラミングスクールはオフラインで1日8時間みっちりやるところでした。
Java基礎からWebアプリ開発、ビジネスマナー、面接対策まで3カ月で詰め込むという実践的な環境でした。
C#で独学した経験があったため、Javaの基礎は比較的スムーズでした。しかし、Webアプリ開発フェーズに入り、HTML/CSS/JavaScript、フレームワーク、DB、SQLと一気に学ぶことが増え、つまづくこともしばしばありました。
進捗が何日も0で心が折れそうになることもありました。
それでも、エンジニアを目指す仲間や卒業生のエンジニアと交流が励みになり、モチベーションを落とすことなく卒業まで踏ん張ることができました。
未経験からエンジニアへ
【就職】夢を叶えた瞬間
スクールを卒業し、スクールを紹介してくれた企業から無事に内定をいただくことができました。
就職活動をしたわけではなく、卒業する見込みが立ったころに採用担当者が来訪し、就職意思を聞かれ、働きたい旨を伝えることで採用となりました。
メールで内定通知をいただいたときは、思わず「よっしゃーー!!!!」と柄にもなく叫びました。
エンジニアになると決めてから1年半という長い道のりを経て、ようやく夢が叶った瞬間でした。
思えば学生時代に努力らしい努力をしてこなかったので、自分の人生で初めて努力をして報われた瞬間だったと思います。
【あとがき】 その後のエンジニア人生
就職した企業はいわゆるSES(客先常駐のエンジニア)でした。最初の現場は開発と関係ないiPadのテスター業務をしました。
その後、運よく3か月目にして開発案件に入ることができ、徐々にエンジニアとしてキャリアを積むことができました。以降は経験を積み、2回の転職を経て、東証一部(プライム)上場の大企業に自社サービスの開発エンジニアとしてステップアップしました。周りには優秀な人が多く、刺激に溢れた日々を過ごしています。新卒が中途の自分より優秀で落ち込んだこともありましたが(笑)。大学中退後、フリーターで将来に絶望していた自分が素晴らしい環境に身を置くことができ、エンジニアって夢があるなと改めて思いました。エンジニアになろうと決心してから行動し続けてきた結果、今があるんだろうなと思います。
まとめ:独学かスクールか、迷うあなたへ
独学でエンジニアを目指すことは可能です。ただし、自分で学習計画を立て、正しい方向で進め、自己管理を徹底する必要があります。私は正しい方向で学習することも自己管理能力もなかったため、独学は無理でした。
プログラミングスクールに入ったことで「学習指針」が明確になり、仲間の存在が励みになり、モチベーションを維持することができました。
「何をどう勉強していいか分からない」「自己管理に自信がない」と感じる方には、スクールという選択肢が大きな助けになるかもしれません。私の体験談が、あなたの学習手段を考える上での一助になれば幸いです。
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